業務内容
業務内容
塗装の下地処理
・コンクリート面の塗膜の剥離及び目荒らしを行います。
既存塗膜を剥離する場合は出来るだけ小径のノズルを使いコンクリート面に傷をつけないよう配慮します。
平面が多い場合は右写真のような冶具を使用しますが、冶具が使えない場合はハンドガンを使用します。
ハンドガンの場合も躯体の損傷具合の確認は常に必要です。
新規に塗装を行う場合はコンクリート面の目荒らしを行い密着度を高めます。
目荒らしを行わなかったり、十分でなかった場合は塗膜の浮きが生じ剥離の原因になります。
・タンク内外面の塗膜の剥離を行います。
鋼板の剥離では防錆剤を直接添加すれば一定期間錆が発生しません。
条件がよければ平面用の冶具を使いますが冶具が使用できる箇所はタンクで約60%です。
その他はハンドガンでの施工となります。
右の写真はノズル1個当たりの水量を少なくし騒音を抑えています。
(ノズル当たり1L/min以下では剥離効率が著しく下がります)
・その他<船舶・プラント内設備等の塗膜剥離及び除錆>
船舶は通常悪い箇所の補修・タッチアップを行い、その上に重ね塗りを行います。
しかし回数を重ね膜厚が厚くなりすぎると燃費も落ちスピードも落ちるため、喫水部の塗膜を剥離し塗り替えを行います。
近年環境問題がクローズアップされてきており周辺に配慮しウォータージェット工法を採用されるところが増えてきました。
施工に際しては、塗り重ねられ膜厚が厚くなっているため1ノズル当たりの水量を多くする必要があります。
また、プラント内設備に関しては配管、H鋼、チャンネル、スクリーン等々多種多様で狭隘部も多くノズルヘッドやノズルを工夫し対応しています。
しかしいずれも塗装のタイミングが難しく特に冬場は注意が必要で、剥離終了後早めに1層目を入れることが多くなります。
剥離ガンは状況に応じて使い分けます。
通常の剥離はロータリーガンの3穴~4穴、大きな音が出せない民家が近いような場所ではハイジェットガンや平射ガン、また平射ガンは狭隘部でも多く使用します。
正確性が要求されるためラフな打ち方では効率が落ちますがこれから剥離作業には平射ガンの使用が増えそうです。
≪剥離ガンの動画/画像をクリックして下さい≫
切断
・寿司からタングステンまで
数年前にウォータージェットでマス寿司をカッティングしていると聞きました。
現場での切断はガーネットを研磨剤として混入しますので寿司は切れませんが一般の鉄はもちろんのことステンレスからタングステンカーバイト(弊社が切断した中で一番硬かった)まで切断できます。
厚さはSSならメーカーで400mmの実績があるそうです。
弊社が現場で切断したのは250mmですが水量を増やせば400mmは可能です。
切断作業では超高圧水が貫通した先の養生が必要です。
この養生を怠るとお客様の大切な設備を傷つけることになってしまいます。
数年前12L、230Mpaの設定で切断箇所から2m下のライニングが剥がれ塗り直しをさせて頂いたことがあります。
また、火気使用禁止場所での作業が多いため防爆対策も必要です。
サルファー(硫黄)タンクは着火の恐れがあるためガス等での溶断は出来ません。
また、硫酸タンク(内面ゴムライニング)もゴムに着火するため同様です。
右はオイルタンクの天井部の切断写真ですが上記サルファータンクや硫酸タンクの他にも原油管の切断、化学物質がゲル化したタンクの切断等の実績があります。
コンクリート切断の実績は600mm程度までならありますが内部鉄筋の切断は300~400mmが限度でそれ以上の距離になるとノズルヘッドを鉄筋に近づける工夫が必要になります。
配管切断動画≪12インチ/t=9mm≫上画像をクリックして下さい
鋼板切断開口動画≪ID200mm/t=9mm≫上の画像をクリックして下さい
ハツリ
・コンクリートハツリ
ノズル径を大きくし基礎、柱、梁等のハツリを行います。
近年低圧大水量タイプのものも出てきました。
このタイプの長所は効率の良さで水量が多いため除去できる量(コンクリートの塊が大きい)が多いことです。
そのため、このタイプは反力が大きくガンを固定する冶具が必要になります。
また、塊が大きいため仕上げ作業は得意ではありません。
一方、超高圧タイプは低圧に比べ細かな塊で除去していくため1日の除去量は少ないですが仕上げ作業や鉄筋の中等の狭隘部、作業床が十分に取れないような狭い場所等の作業に適しています。
右は230Mpa、20L/min鉄筋のハツリ出し後の写真です。
下水道や浄化設備の脆弱部の除去にもウォータージェットが使われています。
アスベスト除去
アスベストは建材としてセメントなどに加えて混合し、主に建築物などの耐火被覆、ボイラーや機械室等の吸音・断熱及び保温材として使用されてきました。
また、工場などに見られるスレートや一般家庭の風呂の煙突等にも使われています。
吸い込むと身体に害があることは皆さんご承知のとおりですがアスベストを含んだ建築物の処理は進んでおらずこれから解体時期を迎えその解体方法や処理方法に苦慮しています。
また近年、建築用仕上塗材及び下地調整材等にアスベストが含有していることが新たな問題としてクローズアップされています。
弊社はアスベスト露出・飛散の危険性を訴え、適正で安全確実な除去処理技術の普及と技術向上を目的とした環境浄化技術協会に属し法令・除去・処理技術等を学んできましたがアスベストやダイオキシン等の負の遺産を将来自分達の子供に残さないように適切な方法で粛々と処理を進めていくべきだと考えます。
・石綿含有セメント成形円筒管
弊社は団地等にみられる石綿含有セメント成形円筒管の除去と工場等の煙突内にあるカポスタックの除去を15年間行っています。
その除去方法は下記の工法です。
(財)日本建築センター審査証明書 BCJ-審査証-80
石綿成形管除去処理技術『W・Jビベリアン除去法』
(財)日本建築センター審査証明書 BCJ-審査証明-161
石綿断熱材除去処理技術『W・J・B除去工法』
<日本環境浄化協会会員>
株式会社アイ・エヌ・ジー 殿取得
URL http://wjb.co.jp
石綿成形円筒管の撤去工事は、元来非飛散性のレベル<3>工事とされていますが、大方、コンクリート躯体に埋設されている事から、在来工法では粉砕撤去をしなければならず、養生方法及び撤去方法等に鑑み、また、近年の他社のずさんな撤去工事が指摘され、レベル<2>が適当と考え指導される役所及び労基署が増えて来ています。上記工法(BCJ-審査証ー80)はその特性からレベル<3>工事で行うことが出来るのが一番のメリットです。
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浴槽の飛散防止養生及び排水管への流出防止のため養生を行います。
石綿管は取り残しのないように、また壁を壊さないよう圧力と吐出量及び移動スピードを決定します。
煙突が曲がっている場合も多々あり予定通りに進むことは稀と言えるでしょうか。
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・石綿含有建築用仕上塗材
石綿含有仕上塗材、下地調整材等外壁には石綿が多く使われてきました。
特に石綿テーリング(混和材)を10~30%添加すると材料に粘性が増しコテ伸びが良く塗装の作業性も著しく向上し、塗装面は平滑になり光沢を増して鮮明な色彩となってペイントの塗装効果を上げ収縮性亀裂は分散減少し塗装面、壁体に適度の保水性を持たせることが出来たと昭和30年台の資料に書かれており、当時現場ではかなりの量が使われていたのではないかと推測されます。
実際当時石綿を手づかみで混入したと言う恐ろしい話をしてくれる人もいるくらいで発表されている数字以上に現場では使われていたのではないかと思われます。
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先般出された指針に沿って集塵装置付きハツリ治具にて200Mpa前後の圧力で仕上塗材、下地調整材のハツリを行います。
出隅入隅、狭隘部等写真の治具で除去できない箇所はハンドガンに集塵カバーを装着し施工します。
しかし集塵カバー付きハンドガンでも施工できない箇所については集塵カバー付きサンダーもしくは超音波ケレンでHEPAフィルター付き掃除機で吸引しながら除去します。
しかしながらサンダー、超音波での施工は人手を必要とし決して効率が良いとは言えません。
超高圧水で100%近く施工出来るよう飛散防止対策に力を入れていきたいと考えています。
洗浄
発電所、プラントの設備をはじめビル等建家の外壁、駐車場の洗浄、一般家屋の塀等々洗浄の対象は多種多様です。
弊社も毎年定修時期に仕事を頂いて熱交等の細管洗浄を行います。
細管洗浄のグレードに関してはその場所やその時の状況で大きな違いがあります。
検査のために汚れがなくなるまで完璧に近い状態に仕上げるものや、短工期のため最低限のグレードが確保できればいいようなものまで状況により変わってきますので施工前の打ち合わせが大変重要になってきます。
いずれにせよどのような状況下でもお客様のご要望にこたえるのが弊社の本分ですので仕様書に忠実に仕事をこなす努力をしています。
細管の洗浄は汚れの状態により冶具を選定し行います。
スピン系のノズルは200Mpaまでで水量は現場に応じて作成します。
その他特殊冶具も製作可能ですのでご相談ください。
外壁の洗浄も最近増えてきています。
チョーキングの除去という面もあると思いますが、40Mpaで全体を洗浄し脆弱部を除去するという仕様です。
超高圧で完全に除去をする方法に変わって上記のスペックが増えてきたように感じます。
その他
・防錆剤及び排水処理
防錆剤を添加使用することは前述しましたが一般的にはコンマ数%で添加量が増加し過ぎると密着度に問題が生じます。
また、排水基準値は各地で異なるため河川等に放流する場合は水質検査が必要で、一般に防錆剤を使用するとCOD値及びBOD値が上昇する傾向にあるので注意が必要です。
弊社では給水タンクや水中ポンプ等が必要ない溶液添加装置を使用し防錆剤の添加量を調整しています。
剥離やハツリ等で使用した排水を回収処理します。
内面の剥離は中に溜まった排水を水中ポンプで外部に設置した排水処理プラントに圧送します。
外面の場合、プラント等は排水処理設備があるため設備に排水を送るだけで問題はありません。
飛散養生は行いますが研削材工法ほどの養生は必要なく塗装用ネットで行うことが一般的です。
排水処理設備のないところでは排水を回収しなければなりません。
一般的には対象物の下にプールを作りそこに溜まった排水を排水処理プラントで処理します。
近年簡易の排水処理設備のレンタルもありますが時間当たりの処理量が小さかったりまた、人力でスラッジ等の処理を行わなければならずまだまだ手間がかかります。
最終的にろ過フィルターで濾した排水を再度給水タンクへ戻し使用します。
剥離対象物が海水系のものはリサイクル出来ません。
作業が終了し最終的に残った排水(通常5m3程度)はバキューム車にて産廃処理を行うのが一般的です。
時間があれば上澄みを放水しスラッジ等の水分を落とし袋詰めにし産廃処理を行いますが、トータルコストを考えれば差はあまり無いように思います。